みかぎのかぎ

その時の思いを様々に

自分の感情

人の感情を読むことは割と意識して気をつけているのだが、自分の感情に気づくのが苦手かもしれない。

(苦手というか言語に落とし込めない、の方がふさわしいだろうか。)

先日、とあるマンガアプリで読み切りのマンガを読んだ。

過去の経験から輪を乱さないように生きてきた主人公が、音楽(というか親戚からもらったサックス)を頼りに生きるクラスメイトの事が気になり、動画投稿を手伝って発信していたら有名になり、最終的にはクラスメイトが有名スターに、そして主人公はそのマネージャーになる、といったような話だった。

作中での主要人物は

  • 輪を乱さないように努める、正義感の強い主人公
  • 親戚からもらったサックスを相棒に音楽と共に生き、才能溢れる変わり者のクラスメイト
  • おしゃべりが得意で周りを巻き込む力・権力のある陽キャ

一見平凡な主人公のように思わせて、クラスメイトからすると変わり者の自分を必要以上に腫れ物扱いせず、動画投稿を手伝ってくれたり庇う場面があったり(一回不穏になりかかるものの、クラスメイトの尊敬する人はあなた(主人公)との描写あり)と、

主人公は自分には何も才能がないと思い込んでいるがは実は他人の事をよく見ることができ、正義感によって放っておけない優しさと責任感のある優しい子なのだ。

 

このマンガを読み、私は学生の頃を思い返した。

同じ小学校からのクラスメイトで割と親しくしていた(※私はそのつもりだった)2人と自分。

ざっくりいうとこんなプロフィールだ。

  • 背だけは無駄にあるが、全体的に不器用で成績も好きなこと(絵)も中途半端の私
  • 家庭の教育方針が厳しい故に家でのびのびとできないが、学年1番の成績・真似(見たものを習得)する才能に長けており、賞状ももらいまくりの友人①
  • 小柄でどちらかといえば地味な雰囲気ではあるものの、愛されキャラで仲良くなった子の心を掴むのが上手い友人②

上のマンガに当てはめれば

私→主人公

友人①→才能ある変わり者

友人②→陽キャ

といったところだろうか。

ただ、フィクションという前提を除いて恐らく違う点とすれば友人①も②もそれぞれ長けている分野は自分が憧れる部分で、マンガの主人公ほど心が広くないところだろう。

いわゆる【嫉妬】、ないものねだり、若しくは隣の芝生は青く見えるというやつである。

しかしながら、自分の持つものは分からないもので

①からすれば私は家族仲が比較的良い方(にたぶん見えていたはず)で、すごい教育方針が厳しすぎるというわけではなかったし

②からすれば、身長が15センチ近く違ったのでしばしば「身長分けて〜」とは言われていた気がする。

私は、①の子とも②の子ともそれぞれ関わりは持っていたが、では①と②が取り立てて仲が良かったか?といわれるとそうでもないような気がするので

タイプの違う友人と関わることができていた(…はず)そこもまぁ、一応は長所に近いのだろうか。

 

学生の頃は思春期も相まってとにかく比較してばかりいたように思う。

なんか、そのしんどさがリアルだったなぁという事を思い出した作品だった。

 

さて、主題の「感情」についての話に戻るが

冒頭で『自分の感情に気づくのが苦手』というのは恐らく先述した比較や劣等感に苛まれるくらいなら感情を表に出さないようにしよう、というところも理由のひとつかもしれない。

あと自分で考えられる点としては、元から心の中で嬉しいとか楽しいとか思っていてもあまり表面に出ないタイプらしく、

「何を考えているのか分からない」

「もっと喜んでもらえるかと思って期待してたのに」

と言われることもしばしばなので

人よりも感情表現が足りない(?)のかもしれない。

私自身、自分で自分のことがよく分からない。

だけど、上手く伝えられる術が思い付かずただただ自分の中で劣等感につきあう。

周囲だって当然、本人が分かっていなければそれを教える事だってあまりしないだろう。

だけど、本当はもう少し、自分の事を誰かに知ってほしいのだ。

薄情かもしれないが、私は他人(家族も含む)と話していても心のどこかでは相手を信頼しきれていない事が多い。

たぶん傷つく事が怖いのだと思う。

…書いてみて思ったが

傷つくのが怖いから他人に打ち明けられない

他人に打ち明けられないから理解が得られない

理解が得られないから傷つく事もある

ものすごい負のスパイラルな気がする。

少しずつでも、傷つくことを恐れないで開示していくことが今後の自分への課題、ひいては目標なのかと痛感した。

自分で自分を理解できる日はくるのだろうか。

それが分からないにしても、もう少しこのめんどくさい【自分】と向き合ってみようと思う。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

ではまた次の記事で。